足のりすずちゃん
ある日の遅い午後、プールに何かが浮いているのを発見。せみかしら?と思って慌てて網ですくったら、なんと小さなすずめ。網から出してしばらくテラスに放したけれども、まんじりとも動かない。日も暮れ始めたので家にいれました。飛ぶ気配はなく、小さく飛んだかと思ったら夫の足に乗ったままずっと動かない。きっと温かさがほしかったのでしょう。一晩家で保護して明日外に出すことにしました。
翌朝、スズメたちがよく来る屋上のテラスに放したら、やはりひたすらピヨピヨなくだけで全く動かない。しばらくすると林のある側の手すりまで飛んでいきました。ピヨピヨ泣き続けているので、心配した家族か仲間が代わる代わるそばに来ては何かを話しているようだけれどもすずちゃんはやっぱり飛んでいかない。しばらくするとお兄さんとおぼしきスズメがそばにやってきて、盛んに羽をバタバタさせている。たぶん「こうやって飛ぶんだよ。」と教えているよう。しばらくすると瞬く間に10羽ぐらいのスズメたちがすずちゃんを取り囲んだと思ったら、一斉に1羽残らず林に向かって飛び立っていきました。飛び立つ時にすずちゃんのお兄ちゃんは後ろからすずちゃんを支えて飛び立つのを助けているように見えました。すずちゃんはどうなちゃったの?と心配したけれども無事に林に還って家族のもとに帰れたと信じています。
こんな風に当たり前に助け合うことを人も忘れてはいけないなと思いました。
自然の生き物から学ぶことはたくさんありますね。
2017.8.9